-第二十七回-
*Ottoman Empire_『Baklava』*
700年と少し前
日本では足利義満が饅頭の味を覚え始めた頃
"なんと美味しい..."
フランスではシャルル7世がマカロンに頬を落としていた頃
"Oh...オイシイデスネー..."
クスコ王国の9代皇帝サパ・インカがカカオの味に舌鼓を打っていた頃
"Aha...コノスパイシーガオイシーデース"
その頃、オスマン帝国では各国へのバクラヴァ支配が拡大していった...
(写真:ボスニアヘルツェゴビナ)
トル子は支配国の各地にバクラヴァを伝えていった
クロアチア美、ボスニアヘルツェゴビ奈、セルビア美、ルーマニア子、アゼルバイちゃん
イ蘭、エジプ子、ハンガリー美、ウクライ奈......
"ちょっと皆ちゃんと練習してきたの?振り付けが全然なってないじゃない!"
トル子の厳しい支配は続いていった...
(写真:ボスニアヘルツェゴビナ)
その後、OSM(オスマン)48という名でバクラヴァ普及活動に励む
最初は雑多な何でも屋の空きスペースで公演に励むものの
お客さんはなかなか付いてこず
努力に努力を積み重ねて
ようやくテレビ出演も増えて
選抜総選挙があったり
波に乗りだしたところでリーダートル子の突然の引退があったり
気付けば日本を代表するアイドルになっていたり
そんなOSM48の話はどうでもよくて!
(写真:アゼルバイジャン)
今回はバクラヴァ特集です
これまで旅先で出会ったバクラヴァを集めました
国によって少しずつ違ったバクラヴァを紹介していきます
この上の写真はアルメニアのもの
生地が分厚くてナッツも粗め、
大量のシロップに浸っている事もなく
トル子の教えを破ってきた感が強い
実際トルコとアルメニアは仲が最悪という現実もあるのか...
これはアゼルバイジャンで売られていたソチバクラヴァ
さらにトル子の教えを無視していますね
もうガン無視
あの薄ーーーい生地とは程遠いこれはまさにクッキー
これじゃクルミをサンドしたクッキーですね
でも大丈夫、トル子はそんな事じゃ泣かないわ
こちらアゼルバイジャンの紳士に抱擁されているのは
北アゼルバイジャンのグバという小さな町のバクラヴァ
上面はサフランで風味付け&着色されているのが特徴
そしてもう一つが独特の食感を出すこの生地
大きな鉄板でこのように麺状のパリパリ生地が作られます
その麺状の生地でナッツをサンドしたのがこちら
断面はこんな感じです
甘いシロップたっぷり
アゼルバイジャンのチャイ男とツーショットよ
こちらが本場トルコのバクラヴァとその仲間たち
ピスタチオがたっぷり詰まったものから不思議なカタチのものまで
どれもシロップ漬け
だってトル子、シロップが大好きなんだもの
トル子、甘党だもの
トル子、好きなもの食べて生きてゆくの
もうダイエットなんかしないわ
だってこの前雑誌にもぽっちゃり系がブームって書いてあったし
なによ、そんな目で見ないで
トル子だって女の子だもの
スイーツが大好きなんだもの...
もう...たっくんなんか...大っっっ嫌いぃぃいいーー
"ま、待ってくれトル子ぉぉぉおー"
(写真:バクラヴァ為替)
さてさて、各地のバクラヴァをまとめましたが
正直なところ個人的にはボスニアヘルツェゴビナのバクラヴァが一番好きかな
トップの写真のバクラヴァです
モスタルという街のとあるお菓子屋にて
朝一に訪れると、そこには焼いてからまだ間もないバクラヴァが
まだ冷め切っていないバクラヴァにナイフを入れ
一口頬ばるとクルミの強烈に良い香りが口いっぱいに広がり
さくさくに焼かれた生地を噛む度に笑みがこぼれる
そしてしっかりとレモンの効いたシロップがスーッっと爽やかで、全然くどさを感じない
あれは神の領域
まぁ日本人にとっては胃の破壊兵器ともなりうるバクラヴァ(トルコ菓子全般)ですが...
ただ甘いだけというワケでもないのです
日本人にもトル子の想いが届く日が来るでしょう
え?日本進出?!トル子、わくわくしちゃう☆