10 days in Myanmar


第三綴

ミャンマー南西パテインまでの道のりは200㎞、日本だと新幹線で1時間もあればいけてしまうが、ヤンゴンのホテルを出てパテインに着いた頃には9時間も経っていた。まずホテルからバスターミナルに向かったタクシーの運転の荒さは書かずにはいられない。ヤンゴンの雑然とした街並みをくぐり抜け、濁った川を渡り、金色に光るパゴダが遠くに見える、ああこれが黄泉へと続く道か(、いや違う)。車間距離の無いまま時速80㎞で走り、少しでも隙間ができれば指示器も出さずに左右に追越す。君は何に敵意を剥きだしているのだ、毎日パゴダで祈っているかい、ご両親は元気かい、そう、ゆっくり、落ち着いて、まずはシートベルトをつけよう。内心、映画TAXIの乗客くらいビビりながらあっという間にバスターミナルに着いた。ところが、出発予定の1時間以上前にも関わらず、パテイン行のバスは無くなっていた。おかしい、ホテルの方に電話で聞いてもらっていたのに。タクシーに6人くらいのおじさんがこの問題を解決しようとわらわら集まってきた。この状況、1.本気で心配してくれているので委ねる。2.騙される。3.逃げる。の三択だけれど、これまで見てきたミャンマー人の穏やかなで無欲な様子を見るに①にかけた。結果、別のバス停まで連れて行ってくれたが、その間、130ドルでパテインまで連れて行ってやる、いや120ドルで、100、80、一緒に行こうよ、と意外と貪欲な値下げ交渉があったが、バスの一択だった。バスは10ドル程度。何はともあれなんとかバスに乗ることができ、パテインにたどり着いた。iPhoneでいつもぼくのナビをしてくれているNAVITIMEの緑のお兄さんは悶絶していたに違いない。

 

パテインに着くと早々にパテインの老舗ハラワ屋を訪ねた。道を尋ね、この通りの○○番地と言われるも、ミャンマー語で書かれた数字は全くあてにならなかったが、なんとかハラワの匂いのする方へ進むと、あった。思っていたような老舗の風格は全くなく、見つけるのに難航した。お店には筒に入ったハラワと紙に包まれたハラワが積み重なっており、どちらも試食させてくれた。筒に入ったソフトなものは柔らかいグミのような食感の餅、白いケシの実がプチプチと弾け、油分は浮くほどかなりしっかりしていた。材料を紙に書いてもらったもののミャンマー語でまだ読めない。紙に包まれているハードタイプはキューブ状にカットされており味はソフトタイプと同じ、食感は少し粉気のあるキャラメルという感じ。個人的には筒に入ったソフトタイプの方がお気に入りだった。

あと、トワカローシュエチという朝一場で買ったお菓子がとても美味しかった。表面が香ばしくキャラメル色に焼かれたお餅にパリパリのココナッツがまぶしてあるもの。いつものように塊をハサミで切ってくれた。こういう類のお餅は油がまとっているものが多く、手に付かない。

さて、次はミルクのお菓子が名物というピエに向かう。前日にバスチケットを買ったのでスムーズに行けるはず。


出国まで

あと130時間