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-第四十三回-

 

*India_『Recommendations...#E』* 


 

前回までのあらすじ

 

街を歩いていると袖からバックダンサーがやって来た

 

そして、大通りを舞台に踊っていると

 

対岸からサリーを着こなした女性ダンサーが迫ってくる

 

郷土菓子を食わせろと腰で語ると

 

私を差し置いてお菓子を?と目で誘惑してくる

 

困った表情を全身で表現する私

 

両腰に手を当て、ドヤ顔を見せつける彼女

 

おどけ踊る私

 

少しすねた顔をする彼女が私の周りを回っている

 

そんな目で見ないでおくれ

 

私はお菓子を食べに来ただけなんだ

 

 

"チャムチャム"

 

インド北東は西ベンガル地方のカッテージチーズを使った郷土菓子

 

絞りたてフレッシュミルクから作られた田舎で食べたチャムチャム

 

ミルクの香りがとても強く優しかった

 

いつも三つ編みのチャムチャム

 

集団就職の為に上京してきたチャムチャム

 

慣れない工場の部品管理の仕事

 

右も左も分からなかったチャムチャムだった

 

しかし、彼との出会いがチャムチャムの運命を変える事となる

 

SOMETIME 銀座八丁目の西陽

 

今日もシルバーのマニキュアを塗り、彼女の朝が始まる

 

"部屋に差し込む西陽が眩しいわ"

 

 

 

部屋 と ファーコート と ピンヒール と チワワ と 麻布在住の私

 

 

 

中央にカッテージチーズを丸めてシロップ漬けにした"ラスグッラ"

 

その周りにミルクを煮詰めたコア

 

コーティングのプツプツもコア

 

西ベンガル地方はミルク菓子が豊富

 

 

揚げたカッテージチーズにサフラン風味のクリーム

 

ベンガル嬢のミルク攻めは止まらない

 

 

"マルプア"

 

ミルク入りの生地を揚げてシロップ漬け

 

手で触ればホロッと崩れるほど繊細な生地

 

ベンガル嬢の繊細さを思い出させる生地

 

ベンガル嬢の心を傷つけてしまったあの波打ち際を

 

少ししょっぱいのは気のせいだろうか

 

 

ベンガル嬢のサプライス

 

中にコア(煮詰めたミルク)が入っていた

 

キザな演出してくれるぜ...天井を見る私

 

 

"カッテージチーズケーキ"

 

ベンガル嬢のミルク攻め

 

バレンタイン...義理チャムチャムだけど受け取って

 

明日誕生日だね。少し早いけど...ハイ、ミルクケーキ

 

今日、何の日か覚えてる?一年記念日だよ。ハイ、グラブジャムン

 

おかえりなさい、アナタ

 

ホットミルクにする?コールドミルクにする?それとも 常

 

おはよう、アナタ

 

お弁当箱にミルク詰めといたから、じゃあ先行ってくるね

 

 

"シタボゥグ"

 

カッテージチーズと米粉でできた麺

 

どっしりとした甘味に、米とカッテージチーズの優しい香り

 

カミニ米という品種の米を使うのがベンガル嬢のこだわり

 

 

"モンダ"

 

一見マカロンかのようにも見えるこのお菓子

 

こちらも西ベンガルの郷土菓子

 

ベンガル嬢にかかればマカロンっぽいものまでカッテージチーズで作る

 

さり気なく香るカルダモンにベンガル嬢の気品を感じる

 

 

"プタレクル"

 

米の生地を紙のように薄く焼き、重ねたハイダラバードの郷土菓子

 

紙よりも薄い生地の中には粉糖とギーが忍んでいる

 

 

ハイダラバー子

 

透明感のある美肌と抜群のスタイルの持ち主

 

"塗るだけじゃだめ"

 

という言葉は彼女の代名詞ともなっている

  

 

五回にわたりインド菓子を特集してきましたが

 

今回で最終回

 

いつの日か来るインド菓子ブームの備われば幸いです

 

さて、10/30に飛行機でインドからタイはバンコクへ

 

そして、自転車でバンコクから上海へ(約5000km)

 

2014年2月の帰国を目指して走ります

 

郷土菓子"東南アジア編"もお楽しみに