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-第三十回-

 

*Transylvania/Hungary_『Kürtőskalács』*


 

春ですね

 

日本では桜のシーズンですね

 

最近はトルコも随分と暖かくなってきました

 

スカーフに身をまとった乙女とウィークエンドのピクニック

 

持ってきたビニールシートが思っていたより小さくて

 

"まぁいいじゃないか。それより何を作ってきたんだい?"

 

彼女の意気込んで作ってきた重箱からはシロップがしたたっている

 

"もう、ホントどじっ子なんだから"

 

重箱を開けるとギッシリと詰まったバクラヴァ

 

「お菓子に興味があるって言ってたから...」

 

"あぁ...ありがとう。"

 

「やだ、手がベタベタ」

 

"ほら、ウェットティッシュだ。使いたまえ。"

 

「あなたはいつも準備周到ね」

 

 

花一つ咲かないピスタチオの木を眺めながら頭の中の彼女と楽しんでいます

 

私は幸せだ

 

今回は東欧の郷土菓子"Kürtőskalács"(キュルトゥシュカラーチ)をご紹介だ

 

 

キュルトゥシュカラーチはルーマニアのトランシルバニア地方(150年前のハンガリー領)

 

及びハンガリーのお菓子で、その周辺のドイツ、チェコ等でも見ることができる。

 

以前、フランスの市場にも出没しているのを確認したし、


このキュルトゥシュカラーチ屋の家族は日本のテレビ取材があったと言っていた

 

地方菓子に見えて結構 積極的にプロモーションしているようだ

 

 

泣く子も黙るキュルトゥシュカラーチ用オーブン

 

全自動でクルクル回りながら焼かれる最先端テクノロジーの集結

 

私も半日くらい見てられます


 

生地を筒に巻き着けて発酵させて焼きます

 

焼かれる様子、形に翻弄されがちですが

 

ようは菓子パン

 

特徴は焼く前に砂糖でコーティングすること

 

 

周りのコーティングを選んで注文

 

種類は沢山あるけど

 

シンプルにキャラメルでパリッっと食感のあるモノが個人的には好きだな

 

 

容赦無く熱いまま袋に入れられたりするので、食感とかそれどころじゃなくなったりします

 

この写真は非常に悪い例です

 

 

ルーマニアのキュルトゥシュカラーチ屋

 

親父!俺にもキュルトゥシュカラーチを焼かせてくれ!

 

"お前にはまだ早い。ビラでも撒いてこい"

 

親父ぃぃぃいいい!!

 

っていう画。たぶん


 

チェコでは"Trdlo"(トゥルドゥロ)って名前で売られていた

 

こっちの方がクランチで美味しい

 

 

トゥルドゥロ売りのお姉さん

 

チェコの民族衣装を見事に着こなしておりますナ

 

東欧の煙突菓子キュルトゥシュカラーチ編 これにて完結です

 

p.s. 彼女とはよく頭の中で喧嘩をしますが良い仲です